教育現場で求められる「実践的指導力」の育成に
向けて、さまざまな取り組みを行っています。

中学校・高等学校の教科「保健体育」は、健康を自ら保持増進しかつ生涯スポーツを実現できる生徒の育成を主たるねらいとしています。健康科学科では、授業および課外活動を通じて、中学校や高等学校の教育実践において教科「保健体育」のねらいを達成できる教員養成に取り組んでいます。

授業における取り組み

01

運動学(運動方法学を含む)

2年春学期

保健体育の教科内容を構成する「運動文化としてのスポーツ」の学習と指導に関する理論を講義しています。体験実習をふんだんに取り入れて、実体験を伴って理論を自分のものにできるようにするのが特徴。また、学修した理論をもとに自身の運動経験を振り返って分析しながら、運動のより優れた学習方法について考え、「体育実技」において各スポーツ種目の学習に取り組むための「学び方の基礎」を養います。

02

体育実技

2年、3年

計13科目のスポーツ(器械運動、陸上競技、水泳、バスケットボール、サッカー、ラグビー、バレーボール、テニス、バドミントン、ソフトボール、柔道、剣道、ダンス)の専門実技の授業を学びます。体育の授業づくりの基礎となる「技能とその学びかた」を身に付けながら、それぞれのスポーツ種目の魅力を味わいます。共に教師を目指す仲間との仲が深まるのもこの授業の魅力です。

03

保健体育科教育法

1年秋学期、2年秋学期~3年秋学期

保健体育の教科内容に関する以上の学修をふまえて、資格課程科目の「保健体育科教育法」では、体育の授業づくりとその指導に関する演習を行っています。教職経験を有する本学卒業生も共同担当者として指導に加わり、実際の学校現場の様子を踏まえた授業づくりの演習についても重点的に行っています。

04

保健体育指導演習

3年秋学期

保健体育の教科内容に関する学修と授業づくり、およびその指導に関する学修を踏まえ、各スポーツ種目の授業づくりについての演習を深めます。各スポーツ種目を専門とするエキスパートも共同担当者として指導にあたり、各スポーツ種目の学習過程で生じるつまずきへの対処能力の習得も重視しています。

05

保健体育実践演習

4年春学期

学生自身が学習者としての成長を分析することを通して、「保健体育」の意義と保健体育教諭の責務について学びます。また、下級生を対象とした授業のアシスタントなどの活動や教育実習など、実際の指導実践についても振り返り、指導者としての自分自身の課題を分析します。
これらの学修は、指導実践において求められる現場対応力の育成をめざしています。また、各スポーツ種目を専門とするエキスパートが共同担当者として指導にあたり、専門的な技能と指導力にも磨きをかけていきます。

課外活動における取り組み

01

器械運動練習会

2013年より、毎週金曜日の17時より20時頃まで、保健体育の教職履修者を中心とした1~4年生の有志が器械運動の練習会を実施しています。指導の大半は学びを深めた上級生が担当し、継続的に運動指導の経験を積む場となっています。また、教員も毎回スーパーバイザーとして参加して、運動技能と指導方法の学びを支援しています。

02

スクールサポーター

スクールサポーターとして、小学校や中学校の実際の授業に参加し、さまざまな学習支援に取り組みます。希望者の多くは自分自身で学校や教育委員会などのサポーター募集に出願してサポーター実施先を見つけてきていますが、サポーター先が見つからない学生については教員が仲介してサポーター先を斡旋することも可能です。

03

現職教員を招いての実践演習

主として夏休み中に、4年生を対象に教職勉強会を開き、さまざまな方面において全国レベルで活躍する現職教員を対面もしくはオンラインで招き、実践報告(授業実施、クラス運営、部活動運営など)をお伺いしています。加えて、「授業を担当したら」「クラスを受け持ったら」「部活動を指導するとしたら」などの演習課題をいただき、学生が立案した指導計画についてアドバイスをいただいています。こうした実践演習は、教員採用試験対策としてだけではなく、将来の実践的指導力の育成も目的としています。

04

小学校教員資格
認定試験受験サポート

合格することで小学校教諭の二種免許取得を可能にする「小学校教員資格認定試験」の受験を、教員およびすでに当該試験に合格した上級生がサポートしています。例年、複数名が当該試験に合格し、「小学校教諭二種免許状」を取得しています。

05

教員採用試験対策講座

教員採用試験が直前に迫った8月には、養護教諭コースと合同で教員採用試験対策講座を実施しています。例年、15~20名ほどの卒業生を教員として送り出しています。