健康科学科

教授

伊藤 ⾼⾏

ITOH Takayuki

⼀病息災

「⼀病息災」とは、⼀つくらい病気があった⽅が、何も健康に問題がない⼈よりも健康に気遣って⻑い⽬でみると健康に⽣きられるという意味で使われます。本来は「無病息災」という、私たちの健康科学部の⽬指す病気のない理想的な健康な状態を表す⾔葉に対⽐させて作られた⾔葉です。つまり病気を知ることで、健康のありがたさが分かるという意味でもあり、広く考えれば、⾊々なことのありがたさは、それをなくしてみないと分からないこととも取れます。ここで⼤切なことは、「⼀病」が致命的であってはならないことで、また失うものが取り返しのつかないものであってもいけません。今⽣きている中で、何がありがたいことなのかにできるだけ気付いて、それに感謝して⽣きていくことを⼼掛けています。

職位/学位 教授/博士(医学)
資 格 日本脳神経内科学会認定専門医
担当科目 健康医学、先端医療概論、生涯健康論、救急・応急講義・演習、喫煙と健康論

学生、あるいはこれから入学を目指す方へ

皆さんは「人生百年」の時代を生きることになります。しかし、百年生きられることを手放しで喜んでもいられません。百年生きることはそれなりに努力のいる大変なことでもあります。大学はその中のたったの四年間ですが、卒業後に社会でどのように生きていくかの道筋の大枠が決まることになる貴重な時間です。私は「医学」に関連した知識を中心に、皆さんに少しでも素晴らしい「人生百年」にしていただくお手伝いをしたいと考えています。

研究紹介

医師としての私の専門は「脳神経内科」という領域で、脳や脊髄、末梢神経や筋肉などに起こる様々な病気の患者さんを診てきました。神経の病気はいまだに治す方法が見つかっていない病気も多く、また障害を受けた神経も、皮膚の傷が治るようには簡単には回復しません。このような問題を少しでも解決する方法はないかと、これまで、神経細胞がどうして壊れるのか、また傷ついた神経がどのように回復するのかについて研究を続けてきました。

私の大学生時代

医学部では、学部後半に臨床実習があり、気のあう仲間と実習グループをつくり、そのグループ単位で実習だけでなく、勉学や遊びの多くの時間を共有します。その時の仲間は、皆いい年になりましたが、今でも集まり、学生時代に戻った気分で話をします。

今はまっていること

昔から「サイエンス」大好き人間で、生命活動の奥深さから宇宙の時空間の広がりまで何でも面白いと思います。特に「星」を見ていると、自分という存在の小ささを実感しますし、また一生に一度見られるかどうかの天体現象には感動します。一方で子供の頃からの「撮り鉄」で、旅行は大好きです。