患者さんと真摯に
向き合うことを大切に。

医療・福祉分野

富山大学附属病院

上浦 眸さん

歯科口腔外科で、口腔疾患を有する患者さんと向き合う日々。

人が行うコミュニケーションには、言語、聴覚、発声や発音などのさまざまな機能が密接に関係していますが、病気や事故、先天的な疾患によって、この機能が十分に働かないことがあります。コミュニケーションに問題がある方に専門的なサービスを提供するのが言語聴覚士の仕事です。

私は歯科口腔外科に在籍しており、担当する患者さんの多くは、口腔がんや口唇口蓋裂といった口腔疾患を有しています。発達の遅れや手術の侵襲によって、唇や舌をうまく動かせない方に対し歯科医、歯科衛生士とともに音声言語訓練や摂食嚥下訓練を行っています。

訓練を通して、前向きな生き方を支援。

滑舌が悪く、話したい内容が相手に伝わらないことで困っている方に訓練を行っています。訓練で家族や友達と話す機会が増え、表情が明るくなった患者さんを見た時に言語聴覚士という職業の重要性を感じます。

病院実習で言語聴覚士の重要性を実感。

大学3年生の時に現在勤めている富山大学附属病院で実習を行いました。言語聴覚士の評価が手術方法や今後の方針の指標の一つになることを実感しました。

食べやすい軟らかさとは?自炊を通して試行錯誤。

大学の授業が、自分の成長につながった経験があります。私の地元が富山であったため、大学在学中は一人暮らしをしていました。高校まで身の回りのことは親に頼ることが多かった私にとって、学業と両立しながら家事をすることがとても大変だったと記憶しています。特に料理は今までほとんどしたことがなく、コンビニに頼ることが多かったです。

嚥下(飲み込み)機能の授業を受けた際に、食事形態に関する講義がありました。食べ物の軟らか一つでも歯茎でつぶせる硬さ、舌で押し潰せる硬さなど細分化されていることを知りました。授業以降から自炊を始め、患者さんがどうやったら食べやすい食べ物になるかを念頭に置きながら調理するようになりました。現在の仕事で患者様に食事の指導をする際には、教科書で得た知識に加えて自分で試行錯誤した結果を伝えることもあります。

愛学の魅力は、歯学部附属病院と連携した学び。

歯学部附属病院と連携して授業を受けられたことです。解剖実習や口腔ケアの講義では、実際に歯科医師の先生から直接講義していただき深い理解が得られました

歯学部附属病院

学会発表も積極的に行いたい

今まで知識を吸収する目的で学会に参加していましたが、経験年数を重ねるうちに診療上の疑問が増えてきました。今後は学会発表を積極的に行い、他施設の先生方と協議できるようになりたいです。

Message

悔いのない大学生活を。

私の大学生活は長いようで短かったです。同世代の友達と思い切り遊んで悔いのない4年間をお過ごしください。